2017年7月8日土曜日

BIBLIOPHILICのブックストッパー


おお、壊れてしまった。
ブックストッパーが壊れてしまったのである。





ものを書く機会の多い人なら共感していただけると思うが、書籍や雑誌を参照したり引き写したりする際に、「このページがもっと開けばいいのに!」と腹立たしく感じることがある。


本というのは放っておけば閉じる構造になっているから、参照したり引き写したりしていると、一度や二度は「ぺろん」と情けない音を立てて、何事もなかったように閉じてしまう。
これがなかなかにストレスなのである。


携帯電話(ガラケー)でページを挟んでみたり、パソコンの縁でページの隅を押さえてみたり。いろいろ工夫はしてみたのだが、根本的な解決にはつながらない。油断したころにまた「ぺろん」となって、両目から火花が噴き出す。
とくに難物なのが冒頭や結末部で、重しをしてもすぐに浮き上がってしまうのだった。


どうにかならないものか。


そんな時にたまたま出会ったのがこのブックストッパーであった。5年ほど前のことである。場所は新宿。ディスクユニオン中古館の脇に当時できたばかりの書店、ブックユニオンであった。





「BIBLIOPHILIC(ビブリオフィリック)」の豊富な読書グッズの中に見つけ、長年探し求めていた商品はこれだと直感。すぐさま買って帰った。


感動しました。


本を開く、ブックストッパーでページの隅を挟む。
たったそれだけで長年の悩みがたちまち解決してしまった。
小さいながらそれなりに重量があって大抵の本は押さえられるし、ストッパー部で文字が隠れることもない。麗々しく書かれた“これは便利”の文字に偽りはなかった。


もともと、わたしは本を写したり引用したりするのが好きなのである。
好きな作家の本はとりあえず写してみる奇癖があって、江戸川乱歩の長篇『孤島の鬼』は創元推理文庫版でたしか2回半丸写ししているはずだ。読書の一環として、そういう遊びをするのが好きなのである。
このブックストッパーに出会って以来、引き写したり引用したりするのがますます楽しくなったことは言うまでもない。


そして今日。


ふと「好きな本でも写そうかな」と思い立ち、菊地秀行の『夢見る怪奇男爵』(角川書店)を書棚から抜き出したのだった。
菊地秀行のエッセイや評論はホラーへの深い思いがにじんでいてどれも大好きだ。『魔界シネマ館』もいいが、この『夢見る怪奇男爵』もいい。山村正夫の文庫解説のページを拡げ、クリップでページを挟む。その瞬間――。


あ、壊れた。


さすがに5年も経つとプラスティックが劣化してしまうのであろう。
洗濯ばさみだってしばらく使っていると割れるものなあ。とはいえ壊れた瞬間、ショックのあまり「シェー」の姿勢でばったり倒れ込んだのは、これまた言うまでもあるまい。
ブックストッパーのない人生はもはや考えられないので、早速買ってこようと思います。BIBLIOPHILICのサイトで通販も可能なので、興味のある方はどうぞ。


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