2017年11月12日日曜日

怪老人日乗:11月11日(土)


快晴。朝2時半に起きて仕事。某イベントレポート記事、下書きおえたところで朝食。ちょいと仮眠した後また原稿、完成させてメール送信。午後から所用あって御茶ノ水に出る。
上りの中央線車内で、天野行雄氏(日本物怪観光)によく似た人を見かける。あ、天野さんだ、と近づきかけたがどうも違う。顔かたちは天野さんなのに、10歳くらい年上な感じである。うーん、他人のそら似かしら。首をひねっていると、さらに妙なことに気がついた。その真向かいに座っている青年、身なりはしゅっとしているのだが、頭のてっぺんに黄色い葉っぱが載っている。その隣に座っている女性は、ぼんやり虚空を見ながら菓子パンをもぐもぐ食べている。この3人、他人同士らしいがなんだか共通した雰囲気がある。妖怪電車にでも乗り合わせたような案配で、すこし怖くなった。


大学院時代の友人Iさんが神戸から上京中。神保町で待ち合わせて久々に再会。まずは@ワンダーで怪奇幻想ミステリーを物色しつつ近況報告。
Iさんは同志社の田中励儀ゼミに聴講に来ていた方で、そのゼミでは倉橋由美子の発表などしていたのではなかったか。当時出ていた数北七人編「猟奇文学館」シリーズ(ちくま文庫)の話などから仲良くなって、彼女が他大学の院に進んでからも交流は続いた。とにかく空恐ろしいほどの読書量を誇る人で、マンションの一室に泉鏡花全集を積み上げ、虫がキャベツを食うようにすさまじいペースで読破してゆく姿は、いまも忘られない。


というわけで近況といっても本の話が多め。ほどなく、某業界紙記者をしている旧友M君も参加して、タンゴの流れるミロンガでゆっくりお茶。以前このメンバーで行った居酒屋の店主、実は密教僧だった、というかなりどうでもいい情報を得る。伯剌西爾でコーヒー豆買いたいというIさんにつき合ってわたしも神田ブレンドを買い、地下鉄で神楽坂に移動。にぎやかな坂道歩きながら「ここは東京のパリなんですよ」と言ったら、Iさん鼻で笑っていた。
M君の知っている居酒屋に行く。日本酒の品揃えが豊富な店で、下戸のわたしには詳細分からないが、2人は喜んでいろいろ飲んでいる様子だった。モツ煮、栃尾揚げのピザ、安納芋の天ぷら、その他食べつつ雑談。Iさんからはヅカファンの世界についてレクチャーを受ける。知らないことばかりで驚嘆。M君とは仕事上インタビューする時のコツみたいな話。「芝田勝茂の『夜の子どもたち』は絶対好みだから読んだほうがいいよ」とIさんに薦められた。宗教っぽい話らしい。


お土産でIさんからは神戸のチョコレット、M君からは富山ののどぐろとろ煮をいただき、あっという間に22時過ぎ。2人はまだ飲みに行くらしかったが(M君が行き着けのバーとやらにIさんを連れていきたくなさそうなのが可笑しい)、わたしは仕事あるので帰宅。帰りの電車で読むつもりだった本、上下のうち下巻だけを持ってきてしまい、「グヤジー」とつぶやいて 仕方ないので居眠り。
帰宅して24時。 風呂で本読み。仕事すこしやって、昼夜がよく分からなくなってきたので寝る。





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